教職課程
○教員養成の理念
筑波技術大学は、聴覚・視覚障害者のための高等教育機関として、幅広い教養と専門的な職業能力を合わせもつ専門職業人を養成し、両障害者の社会的自立と社会貢献できる人材の育成を図ることを目的としています。
教職課程では、上記の目的に沿って行われる教養教育及び工学系又は医療系の専門教育により得られる高度な知識・技能と、教職課程で学ぶ人間の発達や教職、学校に関する理解、教科指導や家庭生活場面での生徒や保護者への指導や支援の方法など、教育に関する幅広い素養を基に、教育者としての夢と責任感、さらには障害を有して教壇に立つことへの意義を認識し、教育的課題に的確な判断ができる「子どもの成長に責任の持てる実践的指導力を有した有為な人材」の育成を理念としています。
○教員養成担当教員
○取得できる免許
本学の産業技術学部では、中学校・高等学校の数学・美術、高等学校の情報、工業、工芸の一種免許を、保健科学部では、中学校・高等学校の保健・数学、高等学校の情報の一種免許を取得することができます。また、技術科学研究科では、高等学校の情報、工業の専修免許を取得することができます。学部や学科、専攻により取得できる免許が異なりますので、下の表を参照してください。
●学部
産業技術学部
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産業情報学科
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中学校教諭一種(数学)
高等学校教諭一種(数学)
高等学校教諭一種(情報)
高等学校教諭一種(工業)
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総合デザイン学科
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高等学校教諭一種(工芸)
中学校教諭一種(美術)
高等学校教諭一種(美術)
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保健科学部
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保健学科
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中学校教諭一種(保健)
高等学校教諭一種(保健)
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情報システム学科
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高等学校教諭一種(情報)
中学校教諭一種(数学)
高等学校教諭一種(数学)
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●研究科
技術科学研究科
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産業情報学専攻
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高等学校教諭専修(情報)
高等学校教諭専修(工業)
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保健科学専攻
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高等学校教諭専修(情報)
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※特別支援学校教員免許状は取得できません。ただし、卒業後他大学や大学院、特別支援教育専攻科などに進学し、特別支援学校教員免許状や小学校教員免許状などを取ることは可能です。
卒業生の進路
聴覚特別支援学校教員(常勤、非常勤)/職員(実習助手)/公立高等学校教員(常勤、非常勤)/
上越教育大学大学院/兵庫教育大学大学院/愛媛大学大学院/横浜国立大学特別支援教育専攻科/
大阪教育大学特別支援教育専攻科等
○教職課程について
1.教員免許制度の概要
幼小中高や特別支援学校の教員になるには、各相当の免許状を取得しなければなりません。教員免許を取得するには、原則として教員養成系大学か大学の教職課程で教育実習等を含む必要な単位を取得しなければなりません。小中学校の免許を取得するには、この他に1週間の介護等体験も義務付けられています。
免許状には普通免許状と特別免許状と臨時免許状があります。本学の教職課程を履修して取得するのは普通免許状です。普通免許状は取得した課程と単位数によって、専修免許状(修士課程修了)、一種免許状(大学卒業)、二種免許状(短大卒業)に分かれます。専修免許状を取得するには、あらかじめ一種免許状を取得している必要があります。
筑波技術大学の修士課程では、学部で一種免許状を取得した後、大学院に進学し専修免許を取得することも可能です。公立学校の教員に採用されるには、免許状のほかに教員採用試験に合格する必要があります。普通免許状は全ての都道府県で有効であり、授与された県以外でも教員として働くことができます。私立学校の教員になる場合にも教員免許は必要です。
2.教職課程を学ぶにあたって
教職課程の履修は、卒業に必要な授業科目と並行して履修することから、決して容易なことではありません。特に教育実習は本当に教員になる意思のある学生以外は原則受入れられません。教員の採用数も減少しており、教壇に立つことは大変厳しい状況にあります。以上のことを念頭において、クラス担当教員や教職科目担当教員の指導を受け、1年次から十分な履修計画のもとに履修してください。
3.一種免許状の所要資格と最低修得単位数
4.履修方法と各科目シラバス
教員免許状を取得するためには、下記に区分される科目を全て履修しなければなりません。4年次の教育実習の前年度までに、一部の「教育の基礎的理解に関する科目」を除き、履修する必要があります。標準履修年次を参考に計画的に受講してください。
- 教育の基礎的理解に関する科目等とシラバス
※1 中学校免許のみ必修。
※2 教育実習を修得済みであること。
- 教科及び教科の指導法に関する科目
免許状の教科に関連した科目であり、取得しようとする教科により履修科目が異なります。「5.教科及び教科の指導法に関する科目に対応する開設授業科目一覧」を参照の上、20単位以上修得してください。 なお、各教科内で中学校と高等学校の「教科に関する科目※1」が同一の場合は併用できます。また、同じ免許状の教科であれば、他学部・学科等の開設したものであっても教科に関する科目として数えることができます。 次年度以降の「教科に関する科目※1に対応する開設授業科目」については、履修する年度ごとに確認してください。
- 大学が独自に設定する科目
「大学が独自に設定する科目」は、中学校教諭は4単位、高等学校教諭は12単位以上の修得が必要です。「大学が独自に設定する科目」の選択科目又は「教育の基礎的理解に関する科目等」・「教科及び教科の指導法に関する科目」のうち最低修得単位数を超えて修得した単位(他教科の教科指導法は除く)を充てることができます。
- その他の科目
免許状の教科に関係なく、免許状を取得しようとする者は、免許法に規定する「その他の科目」を修得しなければなりません。これについて本学で開設する授業科目及び単位数については下表のとおりです 。なお、各授業科目の授業内容については産業技術学部シラバス及び保健科学部シラバスを参照してください。
●産業技術学部開設
開設授業科目等
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単位数
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標準履修年次
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日本国憲法
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2
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1
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健康・スポーツA
健康・スポーツB
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1
1
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1
1
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英語A
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2
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1
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情報リテラシー
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2
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1
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計
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8
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●保健科学部開設
開設授業科目等
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単位数
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標準履修年次
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日本国憲法
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2
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1
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健康・スポーツ1
健康・スポーツ2
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1
1
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1
1
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オーラルコミュニケーション1
オーラルコミュニケーション2
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1
1
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1
1
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情報基礎1
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2
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1
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計
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8
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5.教科及び教科の指導法に関する科目に対応する開設授業科目一覧
6.教員免許取得状況及び教員採用状況
平成26年度卒業・修了者 教員免許取得状況(延べ数)及び教員採用状況
うち技術科学研究科1名が教員として採用(1名(教諭:広島県))
平成27年度卒業・修了者 教員免許取得状況(延べ数)及び教員採用状況
うち教員としての採用者数は0名
平成28年度卒業・修了者 教員免許取得状況(延べ数)及び教員採用状況
うち産業技術学部2名が教員として採用(1名(臨時講師:千葉県)、1名(非常勤講師:静岡県))
平成29年度卒業・修了者 教員免許取得状況(延べ数)及び教員採用状況
うち教員としての採用者数は0名
平成30年度卒業・修了者 教員免許取得状況(延べ数)及び教員採用状況
うち保健科学部1名が教員として採用(臨時講師:埼玉県)
平成31年度卒業・修了者 教員免許取得状況(延べ数)及び教員採用状況
教員採用者なし
令和2年度卒業・修了者 教員免許取得状況(延べ数)及び教員採用状況
教員採用者なし
8. 教員の養成に係る教育の質の向上に係る取組
- 全学体制による教職課程運営
全学的に実施しているクラス担当教員制度及びアカデミック・アドバイザー教員制度に加え、教職課程履修者には学生1名に対し教職課程担当教員1名を配置し、学期ごとに教職履修カルテを提出させ履修状況の確認等を行うとともに、随時学生の相談を受け指導を行っています。また教職課程担当教員に教務委員会委員長、教職課程のある学科長等を加えて構成する教職課程委員会を開催し、教職課程と学科との間で相互に情報共有に努めるなど、全学的に教職課程を運営する体制を整備しています。
- 模擬授業等の公開
教育実習事前事後指導等において学生が行う模擬授業は学内に公開し、他学年の教職課程履修者も参加することとし、早くから教壇に立つことを意識させるほか、学科等の教員にも参加を呼びかけ、より多くの教員からのアドバイス等を受けられるようにしています。
- 数学基礎学力テスト、日本語能力テストの実施
教職課程履修者の数学及び日本語の能力を測ることを目的に外部試験等を利用して、学力の測定を行なっています。その結果を基に教職の指導に役立てるとともに、教職課程履修者の更なる能力向上を図っています。
- 授業アンケート調査
学期ごとに授業アンケート調査を行い、教職課程に関する科目の学修状況を把握するとともに指導方法等について学生の意見を聴き、改善を図っています。
- 教職課程準備室の学生への開放
教職関連の教材及び採用試験情報等の資料を配架した教職課程準備室を学生に開放し、授業時間外にも発表の資料作成のほか、学生同士の集団学習等の場として活用できるようにしています。
- 特別支援学校におけるボランティア活動への参加
特別支援学校における放課後こども教室に教職課程履修者を積極的に参加させ、具体的な活動内容の企画段階から携わらせています。ものづくりを通じて児童・生徒の興味・関心を喚起することを目的としつつも、学生が実際に児童・生徒に対して教えることを体験する場にもなっており、この活動を通じて、教職を志す学生の資質能力をも育成しています。